「Excelで大量のデータから特定の情報を探すのが大変…」「毎回手作業でフィルタをかけていて時間がかかる…」
IT業界の現場で長年働いていた私も、同じような悩みを抱えていました。毎日のように行う手作業は、知らず知らずのうちに多くの時間を奪っていきます。
しかし、Googleスプレッドシートを使えば、データベース化したシートから必要な情報を自動で検索・表示させる仕組みを、誰でも簡単に作ることができます。
この記事では、あなたの「明日」をもっと楽しく、豊かにするために、スプレッドシート初心者の方でもすぐに実践できる、FILTER関数を使ったデータベースからの自動検索・表示システム作成方法を解説します。
この記事を読むメリット
- スプレッドシートを簡易的なデータベースとして活用できる。
- 大量のデータから、必要な情報を一瞬で抽出できる。
- 面倒な手作業の時間を削減し、もっと重要な仕事に集中できる。
ステップ1:データベースシートの準備
まずは、元となるデータが入力されたシートを用意します。
- シート名を「データベース」に変更しましょう。
- 1行目には、**項目名(ヘッダー)**を必ず入力してください。これが、後で検索条件を設定する際の重要な「目印」になります。
【現場経験から一言】
項目名は「商品ID」「顧客名」「日付」など、誰が見ても分かるように具体的に書くことが、後々のデータ活用で失敗しないための第一歩です。データを後から追加する際にも、統一されたヘッダーは非常に重要になります。
サンプルシートはこちら【FILTER関数】サンプルシート
A列 | B列 | C列 | D列 |
商品ID | 商品名 | カテゴリー | 在庫数 |
P001 | ノートPC | 家電 | 50 |
P002 | スマートフォン | 家電 | 120 |
P003 | ボールペン | 文具 | 300 |
P004 | タブレット | 家電 | 80 |
P005 | 付箋紙 | 文具 | 500 |
P006 | オフィスチェア | 家具 | 30 |
P007 | デスク | 家具 | 25 |
P008 | モニター | 家電 | 75 |
P009 | マウス | 家電 | 200 |
ステップ2:検索用シートの準備
次に、検索キーワードを入力し、結果を表示させるシートを作成します。
- 新しいシートを作成し、「検索シート」と名付けましょう。

- B1セルに検索したいキーワードを入力する欄として使います。

- A3セルから、データベースシートのヘッダーをコピーして貼り付けます。ここに検索結果が表示されます。
”データベース”シートのA1セルからD1セルをコピーします。

右クリックで”コピー”を選択します。

”検索”シートのA3セルに貼り付けます。

右クリックで”貼り付け”を選択すると貼り付けられます。

”検索シート”のA3からD3セルに貼り付けられました。

わかりやすいように”A1に検索キーワード:”と記載しておきます。

ステップ3:魔法の関数「FILTER」で自動検索を実装!
いよいよ、自動検索の仕組みを作ります。
検索シートのA4セルに、以下の関数をコピペしてください。
Excel
=FILTER(データベース!A2:D, データベース!C2:C=B1)


通常は見えなくなりますが”数式バー”には入力された関数が表示されています。

【関数の解説】
FILTER関数は、以下の3つの要素で構成されています。
表示させたい範囲
データベース!A2:D
の部分です。「データベース」シートのA列2行目からD列全体を指定しています。ここに入力されたデータの中から、条件に合うものだけが表示されます。

条件を判定する範囲
データベース!C2:C
の部分です。「データベース」シートのC列(カテゴリー)全体を指します。この範囲のデータを使って、後述の条件に合うかどうかが判定されます。

条件
=B1
の部分です。「条件を判定する範囲」の値が、「検索シート」のB1セルに入力された値と等しい、という条件を設定しています。

この関数を入力したら、B1セルに「家電」と入力してみてください。すると、データベースシートから「カテゴリー」が「家電」のデータだけが自動で抽出されるはずです。

動画で見る「FILTER関数」の使い方
まとめ
今回は、スプレッドシートでデータベースを構築し、**「FILTER関数」**を使って簡単に検索・表示を自動化する方法を解説しました。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一度この仕組みを作ってしまえば、日々のデータ管理や検索作業が劇的に効率化されます。
あなたの「明日」を少しでも快適にするために、ぜひこの自動化テクニックを活用してみてください。
「こんな場合はどうする?」といった疑問や、この記事の内容でわからないことがあれば、お気軽にお尋ねください。
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