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【脱・初心者】IF関数をレベルアップ!AND・ORで複数条件を使いこなそう

spreadsheet-if-and-or 関数
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前回の記事でIF関数の基本的な「もしも〜なら」の使い方はマスターできましたか?IF関数は、これに**「AND」「OR」**を組み合わせることで、さらに複雑な条件を自動で判断できるようになります。今回は、あなたの作業効率を飛躍的に向上させる、応用テクニックを解説します。

結論:IF関数にAND・ORを組み合わせることで、複数の条件を一度に判定できる

IF関数は単一の条件しか判断できませんが、AND関数やOR関数を組み合わせれば、「〇〇かつ△△」や「〇〇または△△」といった、複数の条件を同時にチェックできます。これにより、より高度なデータ分析や自動化が可能になります。


理由:複雑な「もしも」も一発で解決するから

たとえば、「英語の点数が80点以上かつ、数学の点数が90点以上」の場合に「合格」と判断したいとします。この場合、一つのIF関数の中にAND関数を組み込むだけで、複数の列にまたがる条件を簡単に判定できます。これにより、手動で複数の条件を一つずつ確認する手間が省け、作業効率が格段に向上します。


具体例:ANDとORの使い方

AND関数:すべての条件が一致する場合

AND関数は、指定した**すべての条件が正しい場合のみ「TRUE」**を返します。一つでも条件が間違っていると「FALSE」になります。

【書式】 =AND(条件1, 条件2, …)

【例題1】

テストの点数が「国語80点以上」かつ「算数80点以上」の場合に「合格」と判定します。

A(国語)B(算数)C(合否)
19085=IF(AND(A1>=80, B1>=80), "合格", "不合格")
27595=IF(AND(A2>=80, B2>=80), "合格", "不合格")
  • C1セルの結果は「合格」です。国語も算数も80点以上という条件を両方満たしているからです。
  • C2セルの結果は「不合格」です。国語が75点なので、ANDの条件を満たしません。
=IF(AND(A1>=80, B1>=80), "合格", "不合格")

OR関数:いずれかの条件が一致する場合

OR関数は、指定した**いずれか一つでも条件が正しければ「TRUE」**を返します。すべての条件が間違っている場合にのみ「FALSE」になります。

【書式】 =OR(条件1, 条件2, …)

【例題2】

テストの点数が「国語90点以上」または「算数90点以上」の場合に「特別評価」と判定します。

A(国語)B(算数)C(評価)
18592=IF(OR(A1>=90, B1>=90), "特別評価", "通常評価")
28885=IF(OR(A2>=90, B2>=90), "特別評価", "通常評価")
  • C1セルの結果は「特別評価」です。算数が92点なので、90点以上という条件を満たしています。
  • C2セルの結果は「通常評価」です。国語も算数も90点未満なので、ORの条件を満たしません。
=IF(OR(A1>=90, B1>=90), "特別評価", "通常評価")
通常評価

【例題1】の解説 IF関数のおつかいを分解してみよう

=IF(AND(A1>=80, B1>=80), "合格", "不合格")

この長い式、一見難しそうに見えますが、実は2つのおつかいを同時に頼んでいるだけなんです。

1. 小さいおつかい(AND関数)

=AND(A1>=80, B1>=80)

これは、IF関数に頼む前に、まずはこの部分だけを先にチェックしてね、という指示です。

  • 「A1セルが80点以上」
  • 「B1セルが80点以上」

この2つの条件を両方ともクリアしたら「OK!」と返してね、とお願いしています。

  • もし両方ともOKなら、ANDTRUE(正しい)を返します。
  • どちらか一つでもダメだったら、ANDFALSE(間違い)を返します。

2. 大きなおつかい(IF関数)

=IF(ANDの結果, "合格", "不合格")

これは、先ほどの小さいおつかいの結果を見て、次に何をすべきかを判断してね、という指示です。

  • もし「OK!」(TRUE)が返ってきたら、「合格」と表示してね。
  • もし「ダメでした…」(FALSE)が返ってきたら、「不合格」と表示してね。

全体像をまとめてみよう

式全体をあなたの言葉に置き換えると、こうなります。

「もし(国語も算数も両方80点以上だったら)、(合格と表示して)、(そうでなければ、不合格と表示してね)」

このように、AND関数が複数の条件をまとめてチェックする役割を担い、その結果をIF関数に渡すことで、複雑な条件判断をたった一つの式で自動化できるのです。

【例題2】IF関数のおつかいを分解してみよう(OR編)

=IF(OR(A1>=90, B1>=90), "特別評価", "通常評価")

この式も、前回と同じように2つのおつかいを同時に頼んでいるだけです。

1. 小さいおつかい(OR関数) OR(A1>=90, B1>=90)

これは、IF関数に頼む前に、この部分だけを先にチェックしてね、という指示です。

  • 「A1セルが90点以上」
  • 「B1セルが90点以上」

ORは、**この2つの条件のうち、どちらか一つでも当てはまれば「OK!」**と返してくれます。

  • 国語の点数だけが90点以上でもOK。
  • 算数の点数だけが90点以上でもOK。
  • 両方とも90点以上なら、もちろんOKです。
  • どちらも90点未満だったら、初めて「ダメでした…」と返します。

2. 大きなおつかい(IF関数) =IF(ORの結果, "特別評価", "通常評価")

これは、先ほどの小さいおつかいの結果を見て、次に何をすべきかを判断してね、という指示です。

  • もし「OK!」が返ってきたら、「特別評価」と表示してね。
  • もし「ダメでした…」が返ってきたら、「通常評価」と表示してね。

全体像をまとめてみよう

この式をあなたの言葉に置き換えると、こうなります。

「もし(国語か算数のどちらかでも90点以上だったら)、(特別評価と表示して)、(そうでなければ、通常評価と表示してね)」

このように、OR関数が複数の条件を「〜または〜」という形でチェックし、その結果をIF関数に渡すことで、複雑な条件判断をたった一つの式で自動化できるのです。

まとめ:あなたの「もしも」はもっと複雑にできる!

IF関数にANDORを組み合わせることで、**「もしも〜かつ〜なら」「もしも〜または〜なら」**といった、より高度な条件設定が可能になります。

まずは、身近なデータでこれらの関数を試してみてください。最初は難しく感じるかもしれませんが、一度使いこなせば、あなたのデータ処理能力は格段に向上します。


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